住職たより　　二〇ニニ年四月号

　皆様、桜も咲いてきて日光が気持ちいい時期でございます。皆様はいかがお過ごしでしょうか？　季節の変わり目ですから体調にはご留意くださいませ。

最近、お寺から一〇キロくらい離れた所に看板を立てました。先月の院首のお便りでも話題に上がりました。どうせならたくさんの方に知って頂きたいなと思って立てさせていただきました。涌泉寺というお寺は足を運んでいただいた方は分かると思いますが、交通の便がいいかと言われると、車でないと市内から来るのは難しいですし、能勢電の妙見口駅からも徒歩ですと一時間以上はかかる所です。バスは二時間に一本ですし。

院首も私もどちらかというと皆様の元へ行く側になります。お寺の大祭も大威徳明王年大祭やお正月の八日堂講祭はたくさんの方に来ていただきますが、三六五日ある中でわずか数日です。そこでふと思ったんです。「大威徳明王さまはさびしくないのかな？と」。まあ六ヶ所の世界を見る事ができる明王さまですから忙しくて、寂しいもへったくれもないかとは思いますが、お寺に一人でも多くの方に来ていただければもっとにぎやかになって、それはそれでいいかなと想い今回の決断に至ったわけです。

最近の進化は凄いです。ゴーグルを被ったらまさに本当にその場にいるような臨場感たっぷりのＶＲという技術やオンライン等、遠くからでも楽しめる術はたくさんあります。でもこういう時期だからこそ、その場の空気感と言いますか、そのお寺ならではの空気感を味わってほしいと思う次第です。当然、こういう時期です。皆さんも忙しいと思いますので、私も院首も二四時間三六五日皆様の元へ元気をお届けに上がります。ただ、もしも足を運べるチャンスがあるなら、是非とも足を運んでくださいませ。更なるパワーが皆様に宿る事は間違いありません。

というわけで、四月は花祭り。お釈迦様のお誕生祝い月です。

当山でも四月十日にお祝いをいたします。是非とも足を運んで

いただければ幸いです。今月もよろしくお願いいたします。

　　令和四年　三月二十八日

涌泉寺　住職　　　山口　法光