1. HOME
  2. 涌泉寺だより・月案内
  3. 涌泉寺だより
  4. 住職だより R5年4月号 〜花祭り〜

住職だより R5年4月号 〜花祭り〜

住職たより  令和五年四月号
 皆様、いかがお過ごしでしょうか? 能勢町も桜が咲き、春の陽気を感じられる今日この頃です。今月もお便りをお送りいたします。

 今月は花祭りです。お釈迦様のお誕生日です。お釈迦様のお父さんはシャカ族の王様です。ということでお釈迦様はシャカ族の王子様としてこの世に生を受けています。

v花祭りは、お釈迦様が誕生したときに、周囲に花が咲き誇ったという伝説に由来しています。このことから、お釈迦様の誕生を祝い、花を飾ってお祭りをするようになったとされています。また産湯の代わりに、龍が甘い露をお釈迦様に注がれたと言われています。で、龍神様がお釈迦さまの初めてのご守護神さまです。

 花祭りの時期には、涌泉寺を始め、子供のお釈迦様に甘茶をかける寺院も多くありますが、こうした由来があるわけですね。

 お釈迦様はお生まれの際、7歩進んで右手人差し指を天に向け、同じように左手人差し指を地に向けて、「天上天下唯我独尊」と言われたとされています。この解釈は「私はこの世で誰よりも尊くてそして偉い!」とお釈迦様が「おっしゃられた!」と捉えられがちです。実際、そうした描写に描かれているシーンが多いように思います。ですが、実際はそうではなく「私も皆さんも動物も、生きとし生けるものは、みんな尊い」ということで主語は「みんな」なんですね。冷静に考えれば、前者のような考えの持ち主が王族の優雅な暮らしや妻や子どもをほっぽり出して、出家しようって、絶対に思わないですよね。

 そして時は流れて現代へ。お釈迦さまは、仏教という形で今日の私たちに【一人一人がかけがえのない存在である】という命の尊さを教えてくれています。花祭りは、春の訪れとともに命の尊さや感謝の気持ちを改めて考える良い機会です。そんな思いを込めて涌泉寺へのお出でを願い、お便りをお送りいたしました。

では四月もよろしくお願いいたします。
    令和五年三月二十八日  涌泉寺 住職  山口 法光

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。