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令和4年3月の住職だより

住職たより  二〇ニニ年三月号

 皆様、寒い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?体調に気を付けて流行り病等に感染しないように気を付けてくださいね。

 

水槽の真ん中に透明なガラスの仕切りを作り、一方には数匹のカマスを入れ、もう一方に餌をいれます。カマスは餌を食べようとして突進するものの、透明な仕切りにぶつかって跳ね返されます。何度も繰り返すうちにとうとう諦めてしまいます。その後、透明な仕切りを取り除いてもカマスは決して餌を食べようとしませんでした。

そしてしばらくしてから新入りのカマスを水槽に入れました。何も知らない新入りは一直線に餌に向かって突進しました。それを見ていた古参のカマスは「餌が食べられる」事を知り、餌に向かっていきました

これは、組織の古い殻を打ち破るのは、こういった異質の人物の存在が必要、という意味のお話です。

遠い昔のお釈迦様の時代のインドは、カースト制度と言う人種差別の国でした。「人が人を差別する。これは違うんじゃないか?」と考え、手始めに「仏さまの前ではみな一緒(平等)だよ!」と言い始めたのがお釈迦様です。当時は色々と非難もあったようですが、数千年の時を経ても、世界中ではまだ「人は皆平等」の考えは収まりません。

お釈迦様はインドという大きな組織の「差別」と言う殻を打ち破ろうとしました。きっとその教えを受けている私達も何かを打ち破る大きな力を頂いているはずです。自分の可能性を信じて、古い殻を打ち破りながら、今を大事に生きていきたいものですね。

 

三月はお彼岸です。皆様とお会いすることもあるかと思います。また色々なお話を聞かせて頂けることを楽しみにしております。

 

  令和四年 二月二十五日

涌泉寺 住職   山口 法光

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