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令和三年三月の涌泉寺だより

こんなことがありました

皆さん法華経と言うお経は楽しいお経なのですよ。

皆さんがよくご存じの阿弥陀如来さまは、『南無阿弥陀佛』といつも唱えて居れば、亡くなった時にすぐ阿弥陀様が枕辺に来られて、阿弥陀様の世界の西方極楽浄土にお連れしていただけると、皆さんは教えられ信じておられます。果たして本当でしょうか。

阿弥陀様が今のような如来様でなく、菩薩様であったときに、もし自分が如来とならせて頂けるなら、人間が私の名前(阿弥陀)を呼んで、私を信じて頼る(これを南無と言います)ならば、どのような人間であろうと自分が住んでいる西方の極楽浄土に連れてきて、安穏に暮らさせます!と、ご自分のお師匠様の如来様に四十八の願を立てられました。そして阿弥陀如来と成れたのです。

これが【阿弥陀四十八願】と言われるものです。

今ではパソコンで検索すれば簡単に読むことができますから皆さん一度読んでみてください。私も読んでみて驚きました。確かに最初の辺では極悪非道の人間であっても『南無阿弥陀仏』と唱えるなら必ず迎えに行くと書いてありますが、中ごろ過ぎから、女はちょっと・子供はちょっと。悪いことをする者はもっと嫌だ。と書いてあります。だからあなたはいったい誰を連れて行ってくれるの・・・? ナニ、良いことをする男だけカイ!

と、思わず阿弥陀様に言ってしまいました。

そこで合点がいきました。日蓮聖人さまが【法然に親鸞は地獄に落ちている!】と言われていたことが・・・。

私は、お釈迦さまの優しいお心と本心を説いておられる法華経が好きで、いつも、少しでも法華経に書いてあることを理解させていただきたく、一生懸命読ませていただいています。

そこで一つ分からせていただいた箇所がありました。

『阿弥陀様にお連れしていただけ無くて、置いてけぼりに会って迷っている霊があれば、法華経を信じてお題目を唱え、そのご霊にご回向供養をさせてもらうならば、お釈迦さまが責任を以って阿弥陀様の処に連れて行っていただけますよ』と、法華経の中に書いてありました。

そこでまた合点がいきました。

私が、お檀家様もご信者様も何も無く三人の総代様しかおられず、お寺の収入源がない涌泉寺の住職にならせていただいた時分、これでは寺歴千二百年のお寺が廃寺に成ってしまうことを憂えて、涌泉寺のご祈祷本尊の大威徳明王さまに一生懸命法華経とお題目を差し上げ、お寺の存続をお願い致しました。

霊験あらたかな大威徳明王さまがお聞き届け下さったのか、程なくしてノイローゼやうつ病など精神的に憑かれた方々がお出でになるようになりました。

そしてどのお宅も、日蓮宗ではなくて『南無阿弥陀仏』を唱えておられました。その方々に「日蓮宗に改宗しなくても良いから、しばらく泊まり込んで読経とお題目修行をして、しっかり罪障消滅をさせて頂き、大威徳明王さまに気に入っていただければ治るから」と言って、参籠修行をしていただきました。

その当時は訳も分からず、只、大威徳明王さまと心中をするつもりで、大威徳明王さまを頼りとしていました。

今から考えると法華経に書いてある通りの結果が出ていたのです。

先日も久しぶりに、いつものご信者さんから「孫が登校拒否をして、医者と相談したらうつ病と診断されて、孫の家庭の中が打ち沈んでしまっているから、家族が元気で明るくなれるように仏さまにお願いして下さい。」とご依頼をいただきました。

年に二・三回お会いする日蓮宗ではないお方ですが、いつもご先祖のご回向と家内安全・身体健全の御祈願をして終わる、ごく普通のお方です。しかし、昨年は交通事故を起こしてしまい今年になってお孫さんの件です。

永いお付き合いですから、阿弥陀さんに見捨てられたご先祖がいよいよ出てこられたのだと判断しました。

早速思い当たるご霊の塔婆を立てて、お施餓鬼と言う、餓鬼道に落ちた霊でも成仏させてもらえるだけの、功徳のあるお施餓鬼と言う法要を、一週間に一回、五週続けて行うようにしました。五回が終わるのは三月のことです。

子供のことですから知らないうちに、友達の心に危害を加えているかもしれませんし、前世からの持って生まれた罪かもしれませんので、お孫さんに代わって、お施餓鬼供養と罪障消滅の修行をしてもらえば、何とか切り抜けるのではないかと思っています。

法華経には阿弥陀さんに見捨てられた霊があれば、お釈迦さまがお救い下さり、阿弥陀様の腕の中に収めてくださる、と書いてあります。

いくら極悪非道の息子であってもその母親と言うものは自分の子供を信じて見捨てることはありません。

お釈迦さまも一緒です。神かまうな・仏放っとけ(不信心な時分の私の十八番の言葉でした)と言う無礼な者でも法華経を信じお題目を唱える者には、母のように両手を長く伸ばして、ギュッと抱きしめて下さいます。

どうぞ、心優しいお釈迦さまを、信じて下さい!

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