住職だより R7.10 「生成AIはお釈迦様??」

住職たより 令和7年10月号 「生成AIはお釈迦様??」
みなさんこんにちは。
最近日経新聞を読んでいると生成A Iに関する記事がありました。
それは派遣スタッフの方が仕事の悩みを
AIに相談できる仕組みを導入したというのです。
「仕事が多すぎる」「人間関係がつらい」──こういうことは、
なかなか上司や同僚には言いづらい。でもAIになら本音を打ち明けられる。
AIは否定せず、時間も気にせず、ただ受け止めてくれるからです。
その本音を拾い上げて、会社の担当者が早めにフォローする。
これによって「辞めたい」という気持ちが
大きくなる前に対応できるのだそうです。
有料版なので全部は書けませんがこんな感じの記事でした。
さて、このご時世、従業員が辞めてしまうと
なかなか人員が補充ができません。
離職を一人でも防ぐというのは
企業にとってはとても重要です。
ですから従業員の悩みはきちんと解消しないといけません。
でもなかなか従業員から本音が聞けません。
人だと言ってくれないんですね。
でも生成A Iなら本音を言ってくれるようです。
何故でしょう?? 3つほど考えました。
①否定されない安心感・・・AIは絶対に怒らないし否定しないから、本音を言いやすい。
②時間や場所を選ばない気軽さ・・・いつでもスマホで相談できるので、負担がなく話しやすい。
③人間関係のしがらみがない・・・上司や同僚のように利害関係がないので、気を使わず本音を出せる。
こんな所でしょうか?
でもよくよく考えてみるとお釈迦様と共通する部分があることもわかりました。
①否定せずに受け止める
お釈迦様は人の苦しみや悩みを否定せず認められた。AIも否定せず受け入れる態度がある。
②いつでも相談できる存在感
お釈迦様は常に弟子や人々のそばで説法し寄り添った。AIも時間や場所を問わずいつでもできる。
③利害関係のない安心感
お釈迦様は地位や利益のためではなく、衆生を救うために教えを説いた。AIも人間関係のしがらみなく純粋に聞いてくれる。
お釈迦様の教えは、まさに「寄り添い、安心を与えること」にあります。
AIの事例からは改めて人間関係の大事さを感じました。
身近な人の声を聞く耳を持てているかなと思うと
まだまだな自分がいますが、 今日から少しでも
「否定せずに受け止める」姿勢を実践してみようと思います。
それでは今月もよろしくお願いいたします。
令和7年9月28日 涌泉寺 住職 山口 法光
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