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住職だより R7.2 「みんな違って みんな素敵」

住職たより 令和7年2月号 「みんな違って みんな素敵」  

「浦島太郎」の話を一度はみなさん聞いたことがあると思います。
助けた亀に乗せられて竜宮城に行きます。そこで楽しい時間を過ごし故郷へ戻ってきます。
帰ってきて周りの環境にびっくりし、最後には玉手箱を開けてお爺さんになるっていうお話です。

先日、とある勉強会に参加いたしました。その勉強会の中で、
この「浦島太郎」を読んで気付いたこと、
それをどんな人に伝えるかなどを話し合うという時間があったのです。

例えば、こんな意見が出ました。

・乙姨様の行動は玉手箱の中身を教えなかったのは、
 海島太郎に「選択の自由」を与えたとも言える。
 それは、まるで母親が子を見守るような優しさだ。
・海島太郎が成長することをやめてしまったということ。
 竜宮城での浮世離れした生活は、成功後に成長が止まり、
 気づけば周囲が先に進んでいた状態に似ている。
・開けてはならないと言われた玉手箱を開けた海島太郎は、
 ルールを破った代償を受けた。
 若いままなら再挑戦が可能だったのに ・・・などなど

「すごくないですか?」同じ物語でも、各人の観点がこんなに違うんです。
たった一つの物語からでも、こんなに多様な視点が生まれ、
そしてさらに多様な意見を聞くことで、自分にはなかった新しい視点や切り口を
学ぶことができるんです。みんな違って、みんな本当に素敵です。
そして「相手をリスペクト(尊敬)すること」「話を聞くこと」「学ぶ環境を持つこと」は、
日常の中で新しい気付きや学びを得るための重要な基盤だと思いました。
取り巻く環境に感謝しつつ、今後もたくさんのことを学んで日々を過ごしてまいります。

今月もどうぞよろしくお願いいたします。

令和7年1月28日   涌泉寺 住職  山口 法光

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