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住職だより R8.2 「働かない国ニッポン」

みなさんこんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
いきなりですが、皆さまは
「日本人と言うのは、本当に働いている」と思われていますか?
毎日忙しくしていると、「働きすぎの国だ」と感じるかもしれません。
けれど今日はその「感じ」を、いったん脇に置いて事実から考えてみたいのです。
印象と言うのは便利ですが、時には、判断を誤らせる事もあります。
日経新聞の記事に、日本の労働時間が大きく減っていることが示されていました。
総実労働時間が1990年の年間2064時間から、2024年には1643時間へと約2割減少。
背景にはパート比率の上昇や残業規制があります。
ちなみに2024年の米国は1796時間で、日本より長い。
そして時間あたり労働生産性は主要国の中で低水準です。
つまり「働く時間は短くなった。なのに、成果の出し方が強くなっていない」
これが数字から読める現実です。
ここから、皆さまと共有したいことは三つです。

第一に、「印象で決めない」ことです。
忙しい・大変だ、という感覚は本物です。
ただ、それだけで「日本は働きすぎだ」「もう十分だ」と結論を急ぐと、本当の原因を見失います。
数字や事実に戻る。これだけで判断はぶれません。
世の中が複雑になればなるほど、最後に頼れるのは【客観】です。

第二に、「学びを手放さない」ことです。
ここで言う学びは、資格の勉強や難しい本を読むではありません。
新聞を一本読む、数字を一つ確かめる、ネットで分からない言葉を一つ調べる程度で十分です。
学びとは若い人の特権ではありません。むしろ歳を重ねた方が、
経験があるからこそ学びが現実につながり易い。
学ぶほどに世の中に振り回されにくくなり、自分の判断に芯が通ります。

第三に、「学びを楽しみに変える」ことです。
学びは、何かを我慢して背負うものではなくて、日々を面白くする道具なのです。
知ったことを自分の暮らしに当てはめて考えると、
日々のニュースは他人事でなくなります。「自分っちはどうする?」
「子や孫には何を伝える?」と思うと、
家族間での会話も増え、さらに視野が広がり、人生に張りが出ます。

世の中も、そして人生も、イメージではなく客観で見て判断する。そして学び続けて本質を見る。
この二つがある人ほど、年齢に関係なく日々を前向きに楽しめると思っています。
ですから、今週ひとつだけでよいので、例えば、気になったニュースから
「数字」を一つ拾い、その意味を確かめてみませんか?

さらには、選挙も控えています。せっかくですから、
テレビのニュースだけでなく色々な情報を確認し、
行動してみることで、いつもとは違った選挙になるかもしれません。
私も40歳そこそこ。まだまだ学びの途中です。だからこそ皆さんと一緒に、
「印象より事実」「惰性より学び」で日々を良く・楽しくしていきたいと思います。
今月もよろしくお願いいたします。

令和8年1月28日   涌泉寺 住職  山口 法光

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