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令和3年7月の住職だより

住職たより  二〇二一年七月号

 皆さん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?今月もお便りをお送りいたします。

 

 今日も、とあるお話をご紹介します。

 

これから旅に出ようとしている主人は三人の使用人を呼んでお金を預けました。

一人目の使用人には五タラント 二人目の使用人には二タラント 三人目の使用人には一タラント を預けました。そして主人は使用人達に今渡したお金を努力して増やすように命じて旅に出かけました。

それから月日が流れて主人が旅から帰ってきました。五タラントを受け取った使用人は倍に増やしました。二タラントの使用人は努力しましたが二タラントがゼロになってしまいました。一タラントを受け取った使用人は増やす事なく土に埋めて保管していて一タラントのままでした。 

さて帰ってきた主人は一人目には賞賛をし、二人目には励ましました。ただし三人目に対してはとても怒りました。 

 

というお話です。このお話で出てきたお金というのは「才能」の事なんですね。一人目の使用人は才能を活かしきりました。二人目は努力が実を結ばなかっただけです。ただし三人目は何にもしなかった。つまりは与えられた才能に対して何にも努力してこなかったから主人が怒ったわけですね。ちなみにタラントというのはギリシャ・ヘブライの貨幣単位で「タレント=才能」の語源らしいです。

 

さて、この話にもあるように、人間ですから色々な分野において得手不得手、得意不得意があり、与えられた才能も様々です。でも佛様が求めているのは「与えられた才能や力を出し切る事」です。それが「生きる事」であり素敵な人生につながっていきます。

もしどう生きたらいいか分からなければお寺にお立ち寄りください。

御題目をお唱えすればきっと何か見えてきますよ。

今月もよろしくお願いいたします。

  令和三年 六月二十八日

涌泉寺 住職   山口 法光

 

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