住職だよりR5.7月号 〜見えない力〜
住職たより 令和五年七月号
皆様、いかがお過ごしでしょうか? 今月もお便りをお送りいたします。
先月に続いて今回もお水についてです。お釈迦様は我々の日々の生活を「人生という水瓶を満たす水滴」に例えています。一滴一滴はとても小さな雫ですが、時間をかければどんなに大きな水瓶も水で満たすことができます。ちょっとの悪行で大きな悪行(被害)につながり、小さな善行も積み重ねれば人生は幸福感に満たされると おっしゃっています。
また「少水の常に流るるは即ち能く意志を通す」ともお釈迦様はいっています。要は、一滴一滴はごくわずかな水でも、長い期間継続的に注がれていれば、硬い岩でも、やがてはすり減り、最後には穴があくほどの力を生み出します。
水(人の命)といえば非力な印象を受けます。実際そうだと思いますが、強力なものにもなり得ます。例えば洗浄機械でも水だけで落ちるものは多く存在します。水という力のなさそうなものでも強力なものになり得る例ではあります。人間に置き換えると一日一日の小さな「努力」そのものについてお釈迦様はおっしゃっているのでしょう。
特にSNSが発達したせいか、煌びやかな生活に焦点が充てられがちで、結果ばかりが求められてしまうのも事実です。とはいってもそこにいくまでの「過程」がとても大切なのですよ。たとえ満足できるような結果でなくとも、努力したという事実が今後のプラスになっていくものと思います。
これ!法華経の事ではと感じられた方! 大正解です。
【南無妙法蓮華経】何でもない五字・七字。とんでもない結果を出されます!
毎日を大切にし、日々の生活を送っていきたいものです。
では今月もよろしくお願いいたします。
令和五年 七月十五日 涌泉寺 住職 山口 法光
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